はじめまして、
こころからだあんしんマガジン編集部のsaoriです。
妊娠前には血圧が正常だったのに、妊娠をきっかけに高血圧が現れることがあります。
高血圧というと割と身近な病気のイメージがありますが、妊娠中の高血圧は母子の健康リスクがあるものです。
そこで今回は、看護師さん監修の元、妊娠中の高血圧についてお伝えします。
目次
妊娠高血圧症候群とは?
妊娠高血圧症候群とは、妊娠前から元々高血圧である、もしくは妊娠20週以降に高血圧を発症し産後12週までに正常に戻る場合をいいます。
また、近年では高血圧であること自体がお母さんと赤ちゃんに良くない影響を及ぼすという意味もあり、タンパク尿やむくみのみでは妊娠高血圧症候群とは診断されなくなりました。
以前までは、妊娠中に高血圧・むくみ・タンパク尿のいずれかの症状がみられると、「妊娠中毒症」と診断されていました。
妊娠中毒症は、お母さんや赤ちゃんにいろいろな障害を起こすことが多く、昔から産婦人科医が妊婦さんの診察において一番注意を払ってきた妊娠中の異常です。
しかし、最近になり妊娠中の母子の健康リスクにかかわるのものは、むくみやタンパク尿ではなく、高血圧であることが分かり、「妊娠高血圧症候群」という呼び方が使用されるようになりました。
妊娠高血圧症候群の診断基準
現在は、妊娠20週から分娩後12週までに、新たに高血圧になったり、もともとあった高血圧が悪化した場合に「妊娠高血圧症候群」と診断されます。
妊婦検診での血圧測定と、尿検査での尿中蛋白の測定が妊娠高血圧症候群診断の基本です。
どんな人が妊娠高血圧症候群になりやすい?
妊娠高血圧症の原因については、いまだはっきりと分かっていませんが、次のような方はリスクが高くなります。
・持病で糖尿病や高血圧などの生活習慣病のある方、または家族歴のある方
・肥満傾向の方
・高齢妊娠の方
・双子を妊娠中の方
・初産予定の方
遺伝の可能性は?
血のつながりのある方に妊娠高血圧症や高血圧の方がいらっしゃる場合、妊娠高血圧症がおこるリスクは上昇します。
海外の研究ですが、血のつながりのある方に妊娠高血圧症のいる妊婦さんは、
いない妊婦さんに比べてリスクが3倍高くなることが報告されています。
しかし、実際にはこうした遺伝的な要因だけではなく、様々な要因(栄養、ストレスなど)が組み合わさって発症します。
遺伝的なことだけに目をむけるのではなく、妊娠中の過ごし方に気を配ることで妊娠高血圧症候群にかからずにすむことがあるということを頭にいれておきましょう。
前回妊娠高血圧症候群と診断された場合は?
日本の全妊婦さんのうち、妊娠高血圧症にかかる割合は4%程度と言われています。
初産の時に妊娠高血圧症候群だった妊婦さんが、今回の妊娠でまた妊娠高血圧症となってしまう確率は約半分とずいぶん高くなります。
前回妊娠高血圧症候群でなかった方に比べて、約7倍なりやすいという報告もあります。
特に、前回妊娠34週よりも前に妊娠高血圧症候群になってしまった妊婦さんや、週数にかかわらず重症の妊娠高血圧症候群と診断された妊婦さんの場合には再発しやすいと言われていますので、今回の妊娠でも十分な注意が必要です。
妊娠高血圧症による母子の健康リスク
妊娠高血圧症は、妊娠34週以降になることが多いといわれています。
一方で、妊娠34週前に発症すると、重症化することがあるので注意が必要です。
重症例の妊娠高血圧症になると、以下のようなリスクがあります。
ママ側の健康リスク
・けいれん発作(子癇(しかん))
・脳出血
・肺水腫
・肝機能障害
赤ちゃん側の健康リスク
・お腹の中での発育不良
・胎盤が子宮の壁から剥がれる(常位胎盤早期剥離)
・お腹の赤ちゃんの健康状態が悪くなり、最悪の場合死亡するケースもあり
妊娠高血圧症の治療
妊娠高血圧症がみられる場合は、食事療法や薬による治療が行われます。
食事療法では、カロリー制限食や塩分制限食(7~8g)が行われます。
お腹の赤ちゃんの状態によっては、帝王切開を行うケースもみられます。
妊娠高血圧症は赤ちゃんを出産すれば、多くの場合はママの体の状態もよくなります。
一方で、出産後も高血圧がみられる場合は、薬による治療や原因を探るための詳しい検査が必要になります。
妊娠高血圧症候群の予防
妊娠高血圧症候群の予防としては、塩分の摂取を控えることがあげられます。
塩分を控える
日本産婦人科学会の「妊娠高血圧症候群の生活指導および栄養指導」では、発症予防として1日当たり10g以下の塩分制限をすすめています。
塩を見直す
まずは、普段から使っている塩を精製塩を辞めることからはじめましょう。
精製塩は塩化ナトリウムのため、体内がミネラル不足の場合、塩分を排出することが出来ません。
精製されていない、ミネラル豊富な自然塩に変えるだけでも、体は変わってきます。
カリウムを摂る
そこでおすすめが身体に大切なミネラルであるカリウムを意識して摂ることです。
カリウムは、体内の余分な塩分(ナトリウム)を体の外へ排泄することによって血圧を下げ、高血圧を予防します。
野菜や果物、海藻などに多く含まれますので、意識してとってみてください。
まとめ
妊娠高血圧症候群は、母子ともに影響がありますので、しっかりと予防しておきたいですね。
食事でカリウムをしっかり摂ろうとしても大変。
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1日5粒で700mgのカリウムが摂れるので、食事を気にしなくても補えます。
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参考になればと思います。