【看護師監修】産後はカルシウム不足に陥っている。カルシウム補充をどうすればいいの?

産後の骨量
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こころからだあんしんマガジン編集部のfumiyoです。

私の母の話ですが、60代になった後に骨折や虫歯になりやすくなり、骨粗鬆症と診断されました。

病院の先生によると、女性は男性に比べて骨粗鬆症になる割合が高いらしく
その理由に出産と授乳があるとおっしゃってました。

妊娠中は胎児の骨や歯は、お母さんの体内にあるカルシウムから作られるのですが、足りない場合は骨や歯からカルシウムを摂っていきます。

授乳期ももちろん同様に母乳から栄養をとって、カルシウムが足りない場合は、お母さんの骨や歯からお世話になります。

私の骨や歯も母からもらったのだなぁ。と関心しながらも、まったくそのまま対策をしてこなかったら将来骨粗鬆症になるということまで知り驚きました。

将来のためにも、第2子、第3子の骨や歯のためにもママにとってカルシウム補給は大事です

この記事を参考にカルシウム補充の重要性を理解してもらえたら嬉しいです。

産後はカルシウム不足の悩みがたくさん

出産

私たちとカルシウムの関係

カルシウムとは、人の体の仲で1番多くミネラルの一種で、骨や歯を構成する大切な成分です。

また、妊娠中や授乳中のお母さんにとって赤ちゃんの骨や歯を形成するためにも必要で大切な栄養素です。

お母さんは自分の分と子供の分・・・
つまり2人分のカルシウムが必要になります。

妊娠後期になると赤ちゃんが身体にカルシウムを貯め込む量はぐんと増えていきます。

身体の不思議なもので、妊娠中は通常よりもカルシウムの吸収が高まるため、多くカルシウムを身体に取り入れることができませんが、それでもママのカルシウムが足りなくなることがあります。

カルシウムが不足してしまうと

妊娠中や授乳中、お母さんから赤ちゃんに送るカルシウムが足りなくなると、今後はお母さんの骨や歯を溶かして不足したカルシウムを補おうとします。

そして、カルシウム不足になったお母さんは、足がつりやすくなったり、イライラしやすくなってしまったり、髪がパサついたり、抜け毛に悩んだり、虫歯ができやすくなってしまいます

中には咳き込んだ勢いで骨にヒビが入ってしまったお母さんも・・・。

また、妊娠・授乳を繰り返すことでカルシウム不足はもっと深刻化していきます。

出産を経験した女性の骨量の変化について

赤ちゃんとママ

「子どもをたくさん産むと歯が抜ける」といわれていますが、出産により体の骨密度が低くなることを心配している人もいるのではないでしょうか?

妊娠・授乳におけるカルシウムの必要量は?

お腹の赤ちゃんの成長に必要なカルシウムや栄養を送らなければいけない妊娠中は、積極的にカルシウムを取らなければカルシウム不足になるイメージを持つ人も多いのはないでしょうか?

確かに、体の中のカルシウムが減ると、カルシウムの貯蔵庫としての役割を果たす骨からカルシウムが補給されます。

しかし、人間の体はとてもよくできていて、妊娠や授乳期ではカルシウムの代謝が変化します。

具体的には、腸内のカルシウムの吸収率が高まったり、尿中のカルシウムの排泄量が減ったりします。

ひと昔前までは、厚生労働省の食事摂取基準では妊娠期や授乳期の1日の必要なカルシウム量は追加されていましたが、現在では特に追加する必要はないとされています。

妊娠・授乳による骨密度の変化は?

これまで妊娠や授乳期の体の骨密度を知るのには、X線を用いた方法が用いられていました。

妊婦さんの骨密度の調査のために、X線を被ばくさせることになるため不適切です。

しかし、最近になって超音波による骨密度の測定が行われるようになり、妊娠から出産にかけての骨密度を把握できるようになりました。

超音波による妊娠中の骨密度の研究結果には以下のものがあります。

  • 妊娠から出産にかけての骨密度の低下はごくわずかだった。
  • 妊娠中の骨密度の変化は、食事内容ではなく体重や運動習慣に影響される

このように、妊娠中はカルシウムの代謝が変化することから、特に、食品からカルシウムを追加する必要がないといえます。

毎日カルシウムを取るのが大切なわけ

calcium

でもここで注意したいのは、妊娠中のカルシウムの追加の必要がないというのは、1日に必要なカルシウム量が毎日摂取できていることが前提になります。

日本人の1日のカルシウム必要量は推奨量よりも少ないので毎日積極的にカルシウムを摂取することが大切です。

毎日の生活でカルシウムを効率よく摂取する方法を参考にしてみてください。

・乳製品などカルシウムの吸収率がよい食品を取る。
・しいたけや魚などビタミンDが豊富な食品を取り、カルシウムの吸収を高める。
・手軽にカルシウムを補給できるサプリメントを使用するのも良いでしょう。

産後、授乳が始まり、さらにカルシウム不足に・・・

授乳でなくなるカルシウム量

授乳が始まると1日で○○mgもカルシウムが不足する

授乳の時期に応じて、上記のグラフのようにカルシウムが不足する量が増えていきます。

断乳する時期は人それぞれ違ってきますが、授乳期間が長いママは特にカルシウム不足になる可能性が高いといえるでしょう。

カルシウムだけでは骨量アップにつながらない

実はカルシウムだけを摂っていても、骨量アップには繋がりません。

吸収を高めるためのビタミンD
骨への沈着を助けるビタミンK

これらとのバランスがとても大事です。

そして、産後生理が開始してからの1年間は

産後生理が始まってからの1年間は、しっかりカルシウムを補給することで、妊娠や授乳で減少した骨量を回復することができる1年間なんです。

ママの皆さん、このチャンスを逃さないで・・・。

まとめ

妊娠中はカルシウムの吸収率が上がるため、わざわざカルシウムの補給は必要ありませんが、それは必要なカルシウム量をしっかり摂れているという方だけです。

牛の餌に含まれる成長ホルモン剤などを気にして牛乳を飲む機会が減っている人が増えている中で、カルシウムをしっかり食事だけで摂れています。と自信持って言える方も少ないのではないでしょうか?

妊娠中は赤ちゃんの成長にもカルシウムを補給することはとても大切なので、食事やサプリメントを賢く利用できるといいですね。

妊娠中・産後のママのための
おすすめカルシウムサプリ
こつこつ習慣

江波明子《ライター紹介》 
執筆:江波明子
国立大学看護学部卒業
看護師と保健師の免許取得後は都内の国立病院、市立病院で看護師として従事し、
現在は育児をしながら医療専門記事のライターとして活動中

著者
こころからだあんしん マガジン編集部
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