つわりがきつくて、ご飯が食べられないし、夜もよく眠れない。
身体がだるくて、主人を会社に送りだした後は、ずっと横になっている。
掃除も洗濯もサボりっ放し。
臭いで気分が悪くなるので、化粧もぜんぜんしていない。
こんなわたしを主人は以前と同じように愛してくれているのだろうか。
いつもと変わらない会話なのに、なんだか今日は主人のあの一言が気になる。
そんな経験はありませんか?
妊娠中はホルモンのバランスが崩れ、精神が不安定な状態になり、いつもだったら、全然気にならないことにも、妊娠中は特に敏感に反応してしまうことがあります。
そこで、多くの妊婦さんは、ご主人のちょっとした仕草や何気ない言葉にイライラしたり、ご主人に嫌われたらどうしようと心配したり、理由もなく悲しくなったりします。
これでは胎教にも悪い、お腹の中の赤ちゃんに申し訳ない・・・自分を責めたり、不安になったりで、また落ち込んでしまうという負のスパイラルに入りこんでしまいます。
どうすれば、この悪循環から解放されるでしょうか?
まずは、ご主人に妊娠中のサポートを求めましょう。
すでに「イクメン」という言葉が日本語として定着しましたね。
「イクメン」とは「子育てする男性(メンズ)」の略語。
単純に育児中の男性というよりはむしろ「育児休暇を申請する」「育児を趣味と言ってはばからない」など、積極的に子育てを楽しみ、自らも成長する男性を指す。」(後略 知恵蔵2015年)
ここで、「イクメン」は「子育てをする男性、積極的に子育てを楽しみ、自らも成長する男性を指す」と定義されていますが、それは出産後だけの話しではないはずです。出産前、すなわち妊娠中からご主人が協力し、ともに出産を迎える必要があると思います。
まず、ご主人に「子育て」は出産後だけの話しではなく、妊娠中から始まっていることを知っていただきましょう。
数ヶ月前、数年前に結婚式を挙げました。
キリスト教の結婚式では、神父や牧師が「健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも・・・・これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」と聞きます。
新朗と新婦は互いに「誓います!」と神と人の前で宣言しました。
そこで二人は結ばれて一人になるとバイブルは言っています。
妊娠は病気ではありませんが、妻が肉体的な変化と共に、精神的な苦痛を経験している時です。妊娠や出産を実際に体験するのは妻だけですが、夫はそのサポートをすることができます。
妊娠期間を二人が手を取り合って乗り越えていくならば、妊娠や出産がご夫婦にとってかけがえのない、素晴らしい期間になるでしょう。
ご主人が奥様とともにマタニティースクールに参加している様子を、ときどきテレビ番組で放送しています。そういう仲の良いご夫婦を見ると素晴らしいな、素敵だな、幸せそうだなと思います。
「うちの主人は仕事が忙しくて、いつも時間がないので、全然サポートしてくれないんです。」と言われる方がおられるでしょう。
「分かってくれない!助けてくれない!優しくしてくれない!」というイライラや不安な気持ちを爆発させる前に、まず、ご主人に伝えてみてください。
多くの方が「そんなこと言わなくても分かるでしょ」と言われますが、ご主人は「はっきり言ってくれなければ分からないよ」と思っているかもしれません。
感情的にならずにご自分の感情をご主人に伝えれば、案外「あーそうだったのか」と理解し、サポートしてくれるかもしれません。
妊娠中は一人で悩まず、まず、ご主人と話しをしましょう。
ご夫婦二人が助け合いながら、励まし合いながら、妊娠期間をすごされるなら、それは二人にとってかけがえのない時間となるでしょう。